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マスキングインク

マスキングインク

私が淡彩画で使っているマスキングインクを紹介します。以前はミツワのものを使っていましたが、最近はホルベインの、瓶に入った薄いブルーの液体のものを使っています。マスキングインクはすぐ固まるので、初めは使いづらいと思います。筆はなるべく細い、面相筆の小か中を使います。ナイロン筆の方がコシが強くて長もちします。マスキングインクを使う時は、1リットルほどの水に台所用洗剤を2〜3滴垂らして洗浄液を作っておきます。洗浄液は市販のものもありますが、シンナーが強くて筆を傷めるので、あまりよくありません。マスキングインクを使う前にも筆を洗浄液で洗っておきます。その後もひんぱんに洗った方が筆を傷めませんし、固まりません。私は2〜3分おきに洗っています。あと、面積が大きいところを塗る時などは大きい筆を使いたくなりますが、大きい筆は使ったあとマスキングインクがこびりついてなかなかとれなくなり、筆を傷めてしまいます。私は大きい面を塗る時も、時間はかかりますが小さい筆で少しずつ塗っていきます。紙も強いものを使わないと、マスキングインクを剥がす時に紙まで剥がれてしまいます。私はアルシュの細目を使っています。キャンソンやワトソンなども大丈夫だと思いますが、使う前に試してみてください。マスキングインクで描いたあと長く放置しておくと、紙からインクが剥がれなくなることがあります。最近のホルベインのものは改良されて剥がしやすくなりましたが、なるべく早く剥がした方がいいと思います。マスキングインクを効果的に使うと表現の幅が広がりますので、ぜひ試してみてください。


彩色筆

彩色筆

水彩や油彩で色を塗る時に中心となる筆が彩色筆で、特に水彩画を描く時には重宝しています。値段も手頃で500円〜1,000円以内であると思います。最近はナイロン系の筆もありますが、これはあまり良くありません。筆に表情が出ないからです。彩色筆の場合、筆を紙に押さえつけると筆先がパッと開きます。その開いたままで人物の髪の毛や動物の毛並み、生い茂った草などを描くのですが、ナイロンの筆の場合だと押さえつけても元に戻ってしまいます。人物の髪の毛や動物の毛並みなどは1本1本描くと絵が堅くなりますので、固まりとしてまとめて描いてゆきます。筆の使い方は様々で、横に滑らすように平行に動かしたり、筆先を指で弾いて色を飛ばしたり、筆の水分を取ってかすれさせたりなど、これらのことを彩色筆は1本でこなしてくれます。皆さんもぜひ使ってみてください。


フーカス グリーン

HOOKER'S GREEN / フーカス グリーン

12色セットの絵の具の中に青系ではウルトラマリンブルーは必ず入っていますが、黄色系の中でいちばん純粋なフタロシアンブルーがなぜ入っていないのだろうと以前から思っていました。しかし最近自分なりに考えたのは絵の具はほとんどの場合、写生などをするために使います。実際自然の中は思ったほど鮮やかではなく、描く場合も絵の具を2色3色を混ぜ合わせなければいい色はできません。そんな時、フタロシアンブルーのような鮮やかな黄色系のブルーを使って緑を描いたとしたら完璧に浮いてしまいます。緑を描く場合は、ウルトラマリンブルーと黄色を混ぜると自然な緑が描けます。それはウルトラマリンブルーに赤が入っているため、3色混ぜたことになり色が渋くなるのです。生徒さんたちは緑を描くのに、10色程の緑色の中からどの色にしようか考えながら描いています。基本色の6色で様々な緑が作れますが、初めは組合せがかなり難しいかもしれません。簡単にするには中間色のベストの緑(フーカスグリーン)に青系や赤系の色を足してゆけば割と簡単にいろいろな緑色ができます。 フーカスグリーンとまったく同じ色は、基本色の6色を組み合わせても作ることはできません。ウルトラマリンブルーとレモンイエローでかなり近い色はできますが、鮮やかさ、色の深みが違います。ぜひ皆さんもフーカスグリーンを基本色にして緑を描いてみてください。





玉神輝美のサイン